毎年2月は確定申告の季節。還付があるならいいですが、納付しなければならないときには、なんだか気分も下がります。
どうせ支払う税金なら、できるだけお得に納付したいですよね。この記事では次のような疑問を抱える方に向けて、お得な国税の支払方法をまとめました。
- 確定申告の支払方法にはどんな決済手段があるの?
- 作業の手間が増えてもいいから、納税でできるだけポイントやマイルが欲しい!
- 少しの手間で、それなりにポイ活の恩恵を受ける方法は?
結論から述べると、国税の支払方法で一番お得な方法はAmazon Payです。Amazonギフト券をいかに高還元率で手に入れるかが、カギとなります。
ポイ活・お得情報を発信しているうーろんです。
作業の煩雑さや貯めたいポイントの違いから、4種類の入手ルートを紹介します。
2024年8月時点での最大還元率は3.5%。納めた税金の3.5%が戻ってくるなら、やってみる価値はありそうですよね。ただし注意点などもありますので、ぜひ本文もご覧ください。
国税の支払いはAmazon Payがお得
確定申告で支払う税金の種類は国税です。国税を支払う方法は大きくは次の3つの手段があります。
- 現金納付
- クレジットカード決済
- スマホ決済
従来の方法としては、現金納付またはクレジットカードだけでした。
現金納付は手数料が無料である反面、ポイント還元の恩恵は受けられません。一方でカードのポイント還元が魅力のクレジットカード納付は、約0.83%の手数料がかかります。
クレジットカードの還元率を1%と考えると、それほどのお得感はなく、現金振込を選ぶ方も多かったのではないでしょうか。
スマホアプリ納付の登場
2022年12月より、スマホアプリ決済による納付方法が導入されました。PayPay、d払い、au PAYなど複数の決済サービスを利用することができます。
画期的だったのは、手数料無料かつポイント還元が狙える点です。サービス開始当初は2回のポイント付与が発生しました。
- クレジットカード⇒スマホ決済へのチャージ
- スマホ決済での支払い
スマホアプリ決済時のポイント還元では、通常0.5-1.0%のポイントが付与されます。残念ながら納税を含む請求書払いは、その後に各社ポイント付与対象外になってしまいました。
それでも、クレジットカードからスマホアプリ決済の残高にチャージした際のポイント還元は健在です。
クレカ払いで生じる手数料を回避できるので、スマホアプリ決済を経由することには大きな意味があります。
Amazon Payで支払うメリット
国税の納付には、様々なスマホアプリ決済が使えます。
- PayPay
- d払い
- au Pay
- LINE Pay
- メルペイ
- Amazon Pay
- 楽天ペイ
Amazon Payを最も推奨する理由は上限金額の緩さです。支払う税金が高額の場合、他の決済方法では支払えない可能性があります。
例えばau PAYには以下の「上限金額」がそれぞれ設定されています。
1回の支払い上限 | 30万円 |
1日の支払上限 | 50万円 |
1ヵ月のチャージ上限 | 5万円 |
残高上限 | 100万円 |
ところがAmazon Payの制限は「1回の支払上限30万円」だけです。しかもこれは複数回の納税手続きを経ることで解決できます。
少額であれば他の決済手段も選択肢となりますが、50万円以上の高額納税であれば、Amazon Pay1択でしょう。
1度Amazon Payを利用すると、Amazon側のセキュリティが作動し、2日間ほど使えなくなることがあるようです。こちらからAmazonに直接問い合わせると、制限解除ができるという報告がありました。
またAmazon Payはチャージするクレジットカードの制限がないというのも大きな魅力です。他のスマホアプリ決済では、チャージするクレジットカードが制限されたり、ポイントの付与対象外にされたりするような改悪が続いています。
一方でAmazon Payの残高はAmazonギフト券。Amazonギフト券は各社のクレジットカードで購入できるので、ポイント還元はもちろん、エポスカードやNLGカードの修行にも使えます。
Amazon Pay納付手続きの具体的な流れ
国税スマートフォン決済専用サイトを通じた納付手続きはシンプルです。
まず、国税スマートフォン決済専用サイトにアクセスし、利用するスマホ決済を選択します。
その後、氏名や住所などの納付情報を入力し、納付手続きを行います。
納付内容は「申告所得税及復興特別所得税」を選択します。予定納税についても、これを選択します。
申告所得税及復興特別所得税の次のページで、確定申告や予定1期、予定2期などの項目が選べます。納税する年度についても間違えないようにご注意ください。
納付税額を入力します。上限は30万円。納付額が30万円を超える場合は、この操作を複数回繰り返します。
Amazon Payにログインして支払いを完了します。
納付情報の確認を行い、「納付」のボタンクリックすれば手続きは終了です。お疲れ様でした。
登録しているメールに納付情報が送信されます。また納付完了後のページからも納付情報のPDFをダウンロードすることができます。
後から納付情報の確認はできません。もしもの場合のために保存しておくことをおすすめします。
e-Taxや確定申告書作成コーナーで確定申告した場合
e-Taxを利用して確定申告を行った方は、次の手順でも国税スマートフォン決済専用サイトに移動できます。
- e-Taxのメッセージボックス
- 納付情報登録依頼
- 画面下のスマホアプリ納付をクリック
- 専門サイトへをクリック
- 国税スマートフォン決済専用サイトへ移動
またe-Taxを使わず所得税確定申告書作成コーナーのWebページで作成している方もいるでしょう。
その場合は、支払いの段階で納付情報の入ったQRコードが表示されます。QRコードを読み込むと、国税スマートフォン決済専用サイトへ移動します。
e-Taxのリンクや確定申告書作成コーナーのQRコードからスマホ決済専用サイトにアクセスしたケースでは、納税金額など納付情報の入力が必要ありません。ただし、対応しているのは納付金額が30万以下の場合です。
30万円を超える場合は、直接国税スマートフォン決済専用サイトにアクセスし、始めに紹介した手順を複数回繰り返す必要があります。
高還元率でAmazonギフト券を入手する方法
Amazon Payは、保有しているAmazonギフト券が残高として利用可能。他の○○Payと比べ、チャージ制限の緩さが魅力です。
Amazonギフト券を高還元率で入手する方法を4つ紹介します。もちろん他にもたくさんあるのですが、費用対効果を考え3%以上のものを厳選しました。
こんなに決済を挟むのは面倒という方は、クレジットカードでAmazonギフト券を購入だけでも十分だと思います。
還元率3.5%
NLG(1.5%)→JAL Pay(0.5%)→WAON(1.0%)→楽天キャッシュ→楽天Edy(0.5%)→アマギフ
還元率3.0%
NLG(1.5%)→JAL Pay(0.5%)→ANA Pay(0.5%)→楽天Edy(0.5%)→アマギフ
還元率2.5%
NLG(1.5%)→JAL Pay(0.5%)→ANA Pay(0.5%)→アマギフ
還元率3.0%
マリオットボンヴォイアメックスカード(3.0%)→アマギフ
最大還元率を目指す方法|還元率3.5%
Amazonギフト券を最も高い還元率で手に入れる方法を紹介します。
還元率 | |
NLGカード | 最大+1.5% |
JAL Pay | +0.5% |
WAON | +1.0% |
楽天キャッシュ | 0% |
楽天Edy | +0.5% |
Amazonギフト券 | 合計3.5% |
NLGカードは三井住友ナンバーレスカードゴールド(Mastercard)のことで、条件を満たすと最大還元率1.5%として利用できます。
そのカードでJAL Payにチャージし、次にJAL PayでWAONにチャージすると、このとき0.5%の還元が追加されます。
チャージしたWAONを使い、ミニストップで楽天ギフトカードを購入(楽天キャッシュとしてチャージ)すると、さらに1%追加。楽天キャッシュから楽天Edyに交換し、楽天EdyでAmazonギフト券を購入すれば、0.5%追加。合計で3.5%となります。
楽天ギフトカードの購入は実店舗でしかできません。またJAL Pay⇒WAONにiPhone(Apple Pay)が、楽天Edy⇒Amazonギフト券の購入にAndroid端末が必要ということで、かなり上級者向きのルートになります。
JAL Payについてはこちらの記事もご参考ください。
全て自宅で完結|還元率3.0%
少し還元率は落ちますが、実店舗に赴かなくても完遂できるルートです。
還元率 | |
NLGカード | 最大+1.5% |
JAL Pay | +0.5% |
ANA Pay | +0.5% |
楽天 Edy | +0.5% |
Amazonギフト券 | 合計3.0% |
途中まで前項と同じです。今回はJAL PayからANA Payにチャージし楽天Edyへと移ります。すべて自宅でできる点が魅力です。
ANA Payから楽天Edyにチャージする方法はこちらでも解説しています。
このルートもiPhoneとAndroid端末の両方が必要です。
iPhoneだけでOK|還元率2.5%
さらに還元率は落ちますが、Android端末がなくても完遂できるルートです。
還元率 | |
NLGカード | 最大+1.5% |
JAL Pay | +0.5% |
ANA Pay | +0.5% |
Amazonギフト券 | 合計2.5% |
前項のANA Payから楽天Edyを経由することなく、直接Amazonギフト券を購入します。iPhone一つあればできます。
MBAカードでAmazonギフト券を購入する
4つ目に紹介する方法は今までに紹介してきた方法に比べると、非常にシンプルです。MBAカード(Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード)で買うという方法です。
MBAカードは、旅行好きにとても人気のあるカードです。還元率も高く100円利用につき3ptのMarriotto Bonvoyポイントが貯まります。
MBAカードの詳細は下記記事もご参照ください。
年間150万円利用で無料宿泊権利が付与されるため、この分を納税で済ませば、無駄な出費をする必要もなくなります。
通常のクレカ支払との差は2.2%
単にクレジットカードで支払うなら、直接クレジットカード払いで納付すればいいと思う方もいるでしょう。ところがAmazon Payの経由の有無で還元率には2.2%もの差が生まれます。
2つの決済を比較してみます。
直接支払い | Amazon Pay経由 | |
MBAカード還元率 | 200円で3pt | 100円で3pt |
手数料 | 0.83% | 0円 |
合計還元率 | 0.7% | 3% |
クレジットカード支払いサービスの利用料0.83%だけでなく、税金の支払ではMBAカードの基本還元率も低下してしまいます。
Amazon Pay経由するだけで、この差額2.2%を得られるなら、惜しくない手間と言えるでしょう。月間の上限もカードの利用上限と等しく、基本的に考える必要がなくなります。
MBAカードを利用する上でのデメリット
手間が少なく、ある程度の還元率が出せるMBAカードですが、次のデメリットもあります。
- Marriotto Bonvoyポイントの価値
- 旅行好きでなければそれほど魅力を感じない
Marriotto Bonvoyポイントは1pt=1円で計算できません。ホテルの宿泊費として使えるので、価値は流動的となります。概ね1pt=0.5-1.2円くらいが相場です。
またそもそも旅行に興味がなければ、活用しにくいカードです。
まとめ
国税の支払い方法を総合的に比較すると、スマホアプリ納付でAmazon Payを利用する方法が最もお得です。
さらにお得なAmazonギフト券購入方法を4つ紹介しました。
- 還元率3.5%:JAL Pay+WAON
- 還元率3.0%:JAL Pay+ANA Pay+楽天Edy
- 還元率2.5%:JAL Pay+ANA Pay
- 還元率3.0%:MBAカード
手数料無料でポイント還元の恩恵を受けられるのは、大きな魅力です。手間とお得さを天秤にかけながら、ご自身に最適な方法を選択して頂ければ幸いです。
いつも楽しく拝見しております。
各社クレカやスマホ決済の「キャンペーンで集客→改悪」の繰り返しに嫌気がさしていた高額納税者にとってAmazon Payは心強い味方で、大手の余裕・格の違いを感じますよね。
今後も改悪されないことを祈るばかりです…
ただの感想コメント、失礼いたしました。
感想コメント大変うれしいです!ありがとうございます!
確かに各社改悪が進んでしまいましたね。
とくにチャージの上限がきつくて、その点上限のないAmazon Payは重宝しそうです。
私も今年は残念ながら還付ではなく納付なので、Amazon Payを使おうと思います。