毎年2月は確定申告の季節。還付があるならいいですが、納付しなければならないときには、なんだか気分も下がります。
どうせ支払う税金なら、できるだけお得に納付したいですよね。この記事では次のような疑問を抱える方に向けて、お得な国税の支払方法をまとめました。
- 確定申告の支払方法にはどんな決済手段があるの?
- 作業の手間が増えてもいいから、納税でできるだけポイントやマイルが欲しい!
- 少しの手間で、それなりにポイ活の恩恵を受ける方法は?
結論から述べると、国税の支払方法で一番お得な方法はAmazon Payでの納付一択です。つまりAmazonギフト券をいかに高還元率で手に入れるかが、カギとなります。
ポイ活・お得情報を発信しているうーろんです。
作業の煩雑さや貯めたいポイントの違いから、5種類の入手ルートを紹介します。
2024年時点での最大還元率は5.5%。納めた税金の5.5%が戻ってくるなら、やってみる価値はありそうですよね。ただし注意点などもありますので、ぜひ本文もご覧ください。
国税支払いの基本的な方法とその選択肢
確定申告で支払う税金の種類は国税です。国税を支払う方法は多岐にわたりますが、大きくは次の3つの手段があります。
- 現金納付
- クレジットカード決済
- スマホ決済
従来の方法としては、現金納付またはクレジットカードだけでした。
現金納付は手数料が無料である反面、ポイント還元の恩恵は受けられません。一方で、クレジットカード納付を利用すると、カードのポイント還元が可能ですが、約0.83%の手数料がかかります。
クレジットカードの還元率を1%と考えると、それほどのお得感はなく、現金振込を選ぶ方も多かったのではないでしょうか。
スマートフォンアプリ納付の導入とその特徴
2022年12月より、スマートフォンアプリを通じた納付方法が導入されました。この方法では、PayPay、d払い、au PAYなど複数の決済サービスを利用することができます。
画期的だったのは、手数料が無料である上、ポイント還元ももらえる点です。特に、ポイント還元を受ける際は、クレジットカードからのチャージによる追加還元が鍵となります。
サービスの登場初期は〇〇Pay払いそのものに還元がありました。現在でも一般的な決済では、0.5-1.0%の還元が付与されますが、請求書払いは各社ポイント付与対象外になってしまいました。
それでも、クレジットカードから残高にチャージした際のポイント還元は健在です。これにより、税金の支払いが実質的に割安になる可能性があります。
留意すべき点とポイント還元の制限
〇〇Pay払いで国税を支払う際にはいくつかの注意点があります。例えば、PayPayの後払いやd払いのクレジットカード払い、LINE Payの「チャージ&ペイ」などは、残高からの支払いではないため、国税の支払いには利用できません。
また、各決済サービスにはポイント還元率や残高チャージの上限が設定されているため、これらの制限を理解し、最適なサービスを選択することが重要です。
特に残高チャージの上限は、年々厳しくなっている印象があります。数万円の納付で済めば十分事足りますが、数十万円~数百万円規模の納付(羨ましい限りですが)であれば、すぐに上限に達してしまうでしょう。
Amazonギフト券の入手ルートおすすめ5選
国税支払いでは、地方税の支払いでは使えないAmazon Payに対応しています。Amazon Payは、保有しているAmazonギフト券が残高として利用可能。他の○○Payと比べ、チャージ制限の緩さが魅力です。
Amazonギフト券を高還元率で入手する方法を5つ紹介します。もちろん他にもたくさんあるのですが、費用対効果を考え3%以上のものを厳選しました。
- 【5.5%】JCBカード⇒ファミペイバーチャルカード
- 【3.0%】JCBカード⇒ファミペイ⇒POSA購入
- 【3.5%】NLGカード⇒Kyash⇒ANA Pay⇒TOYOTA wallet
- 【3.0%】NLGカード⇒Kyash⇒ANA Pay⇒楽天Edy
- 【3.0%】MBAカード
ファミペイを活用した購入方法
ファミペイはJCBカードからチャージすることが可能です。上限は一時期に2万円/月に制限されましたが、2023年11月に30万円/月まで解放されました。
JCBブランドのカードで還元率の高いクレカは、マネックスカードもしくはPayPayカードがおすすめ。ともに1%の還元率です。
ファミペイの基本還元率は0.5%、これだけで1.5%の還元率となります。この還元率にファミペイのキャンペーンを組み合わせることで、最大還元率が目指せます。
ファミペイECの日キャンペーン
※このキャンペーンは2024年2月をもって終了することが決まりました。
まずは4のつく日(4日・14日・24日)に購入のキャンペーンです。支払いも全てネット上で完結します。
還元率 | |
JCBカード支払い時 | +1.0% |
ファミペイ基本還元率 | +0.5% |
ファミペイECの日 | +4.0% |
合計 | 5.5% |
最高還元率が魅力ですが、デメリットは月間の上限が小さいことです。ECの日のキャンペーンで付与されるポイントは最大500pt/月、Amazonギフト券換算で12,500円分となります。
高額納税に利用するとなると、定期的な積立が必要ですね。
ファミペイ5と0のつく日キャンペーン
ファミペイで5と0のつく日にPOSA(Amazonギフト券)を購入すると、追加で1.5%のファミペイボーナスがもらえます。
還元率 | |
JCBカード支払い時 | +1.0% |
ファミペイ基本還元率 | +0.5% |
ファミペイ5と0のつく日 | +1.5% |
合計 | 3.0% |
このキャンペーンを利用することで最大3%の還元率となります。こちらはファミマの店舗でPOSAを購入することが条件となりますので、少し手間が増えます。
月の上限は3,000pt、Amazonギフト券換算で20万円分です。
ファミペイを利用した購入方法のデメリット
ファミペイを利用することで現状、最大還元率を目指すことができます。一方でそのデメリットは以下が考えられます。
- 最大還元率の上限が小さい
- 新しい決済方法を複数導入する必要
- キャンペーンがいつ終わるか分からない
ファミペイはJCBブランド以外のクレジットカードではチャージすることができません。最初からJCBブランドのクレカを選ぶ方は、そう多くないでしょう。さらにファミペイも導入する必要があり、決済手段を複数開通させる手間はデメリットです。
またファミペイに限ったことではありませんが、高い還元率はファミペイのキャンペーンに依存しているため、改悪されやすい点も考慮する必要があります。
KyashとANA Payを利用した購入方法
Kyashは株式会社Kyashが提供する決済・送金アプリ。アプリ上でVisaプリペイドカードを発行し、クレジットカードなどからKyash残高にチャージして利用します。
ANA Payは2023年に登場したANAマイルも使えるスマホ決済です。バーチャルカードとしても使えます。こちらもクレジットカードから残高にチャージします。
2024年1月25日からKyash⇒ANA Payは、ポイント付与の対象外となってしまいました。中継としてはまだ利用することができます。
NLGカード⇒Kyash⇒ANA Pay⇒TOYOTA wallet
最大3.5%の還元率が得られるルートです。月間の上限は30万円と、十分に確保されています。
還元率 | |
NLGカード | 最大+2.0% |
Kyash | +0% |
ANA Pay | +0.5% |
TOYOTA wallet | +1.0% |
合計 | 3.7% |
Kyashへチャージするクレジットカードは、高還元率のものであれば何でもOKです。私はNLG(三井住友カードゴールドNL)を推しています。
NLGカード⇒Kyash⇒ANA Pay⇒楽天Edy
最大3.2%の還元率が得られるルートです。月間の上限は30万円ですが、楽天Edyのチャージ上限5万円もあります。
還元率 | |
NLGカード | 最大+2.0% |
Kyash | +0% |
ANA Pay | +0.5% |
楽天Edy | +0.5% |
合計 | 3.2% |
KyashとANA Payを利用した購入方法のデメリット
この購入方法では自宅で完結でき、3%以上の高還元率も期待できる点が魅力です。一方で以下のデメリットもあります。
- 経由する決済手段が多い
- NLGカードの最大還元率は100万円利用時
- いつ封鎖されるか分からない
利用する決済手段が多いのは、単純に手間が大きくなります。またNLGカードを最大還元率は2.0%を達成するには、100万円利用かつ、定期的なリボ払い設定の調整を余儀なくされ、これも手間です。
ここまで頑張っても、結局はANA PayやTOYOTA walletが改悪されれば一発で使えなくなってしまいます。封鎖の可能性は念頭に入れておきましょう。
MBAカードでAmazonギフト券を購入する
5つ目に紹介する方法は今までに紹介してきた方法に比べると、非常にシンプルです。MBAカード(Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード)で買うという方法です。
MBAカードは、旅行好きにとても人気のあるカードです。還元率も高く100円利用につき3ptのMarriotto Bonvoyポイントが貯まります。
MBAカードの詳細は下記記事もご参照ください。
年間150万円利用で無料宿泊権利が付与されるため、この支払を納税で済ませられれば無駄な出費をする必要もなくなります。
通常のクレカ支払との差は2.2%
単にクレジットカードで支払うなら、直接クレジットカード払いで納付すればいいと思う方もいるでしょう。ところがAmazon Payの経由の有無で還元率には2.2%もの差が生まれます。
2つの決済を比較してみます。
直接支払い | Amazon Pay経由 | |
MBAカード還元率 | 200円で3pt | 100円で3pt |
手数料 | 0.83% | 0円 |
合計還元率 | 0.7% | 3% |
クレジットカード支払いサービスの利用料0.83%だけでなく、税金の支払ではMBAカードの基本還元率も低下してしまいます。
Amazon Pay経由するだけで、この差額2.2%を得られるなら、惜しくない手間と言えるでしょう。月間の上限もカードの利用上限と等しく、基本的に考える必要がなくなります。
MBAカードを利用する上でのデメリット
手間が少なく、ある程度の還元率が出せるMBAカードですが、次のデメリットもあります。
- Marriotto Bonvoyポイントの価値
- 旅行好きでなければそれほど魅力を感じない
Marriotto Bonvoyポイントは1pt=1円で計算できません。ホテルの宿泊費として使えるので、価値は流動的となります。概ね1pt=0.5-1.2円くらいが相場です。
またそもそも旅行に興味がなければ、活用しにくいカードです。
Amazon Pay納付手続きの具体的な流れ
国税スマートフォン決済専用サイトを通じた納付手続きはシンプルです。
まず、国税スマートフォン決済専用サイトにアクセスし、利用するPay払いを選択します。
その後、氏名や住所などの納付情報を入力し、納付手続きを行います。
納付内容は「申告所得税及復興特別所得税」を選択します。
納付税額を入力します。上限は30万円。納付額が30万円を超える場合は、この操作を複数回繰り返すことになります。
Amazon Payにログインして支払いを完了します。
これで手続きは終了です。お疲れ様でした。
スマホアプリ納付のデメリットと注意点
キャッシュレスでの国税納付には、いくつか留意すべき点があります。例えば、多くのキャッシュレス決済方法は、30万円以下の納付を想定して作られているため、高額納税の場合は何回かに分けて納付する必要があります。
Amazon Payの場合は30万円の納付を複数回試行することで、30万円以上の納付が可能です。ただし、Amazon側のセキュリティに引っかかるリスクがあります。Amazonに直接問い合わせると、制限解除ができるようです。
他のキャッシュレス納付方法との比較
国税の納付には他にも様々なキャッシュレス方法が存在します。クレジットカード、電子マネー、QRコード決済などが挙げられますが、これらはそれぞれにメリットとデメリットがあります。
Amazon Payを最も推奨する理由は、上限金額の緩さです。例えばau PAYには「支払い上限」と「チャージ上限」と「残高上限」がそれぞれ設定されています。
- 支払い上限:1回30万円/1日50万円
- チャージ上限:月5万円
- 残高上限:100万円
一方でAmazon Payには1回30万円の上限しかありません。少額であれば、他の決済手段も選択肢となりますが、50万円以上の高額納税であれば、Amazon Pay1択になるでしょう。
まとめ:国税支払いにおける最もお得な方法
国税の支払い方法を総合的に比較すると、スマホアプリ納付でAmazonギフトカードを利用する方法が特にお得です。
さらにお得なAmazonギフト券購入方法を5つ紹介しました。
- 【5.5%】JCBカード⇒ファミペイバーチャルカード
- 【3.0%】JCBカード⇒ファミペイ⇒POSA購入
- 【3.5%】NLGカード⇒Kyash⇒ANA Pay⇒TOYOTA wallet
- 【3.0%】NLGカード⇒Kyash⇒ANA Pay⇒楽天Edy
- 【3.0%】MBAカード
これらの方法は、手数料が無料でありながらポイント還元の恩恵を受けられる点が大きな魅力と言えます。しかし、納付限度額やポイント還元の制約などを考慮して、自身の状況に最適な方法を選択することが重要です。
いつも楽しく拝見しております。
各社クレカやスマホ決済の「キャンペーンで集客→改悪」の繰り返しに嫌気がさしていた高額納税者にとってAmazon Payは心強い味方で、大手の余裕・格の違いを感じますよね。
今後も改悪されないことを祈るばかりです…
ただの感想コメント、失礼いたしました。
感想コメント大変うれしいです!ありがとうございます!
確かに各社改悪が進んでしまいましたね。
とくにチャージの上限がきつくて、その点上限のないAmazon Payは重宝しそうです。
私も今年は残念ながら還付ではなく納付なので、Amazon Payを使おうと思います。