- m3.com電子書籍と医書.jp、どちらの電子書籍サービスがおすすめ?
- m3.com電子書籍の使い心地が知りたい!
- m3で貯めたポイントで電子書籍を購入したい!
みなさんは電子医学書籍を利用されていますか。いざ買おうと思うと、選ぶべき電子書籍サービスがたくさんあり、迷ってしまいますよね。
この記事では、主要な電子書籍サービス「m3.com電子書籍(旧M2プラス)」を中心に、医学書を提供する他社との比較、そして実際に使ってみた感想をお伝えします。
医師のポイ活を攻略中のうーろんです。私もm3.comで稼いだポイントを医学書の購入費に充てています。
m3.com電子書籍は、次のような方におすすめです。
- 電子書籍を始めて使う
- 外来や救外などで瞬時に調べ物をしたい
- m3.comでポイントを貯めている
一方で勉強用に書き込むなど、「自分の教科書として完成させたい」という方には医書.jpや自炊もおすすめ。
これから医学電子書籍の購入を検討している方は、ぜひご参考ください。
m3.com電子書籍(旧M2プラス)は医学電子書籍サービスの先駆け
m3.com電子書籍は、もともとM2PLUSという名前のサービスでした。
M2PLUSの歴史は古く、2002年に株式会社ジェイマックスシステムによりリリース。蔵書13,000冊、取引先の医療系出版社60社と、業界最大規模の取扱い数です。
その後2017年に、M2PLUSの事業をエムスリー社が買収。これに伴い、2022年3月からM2PLUSの利用に、m3.comのアカウントも必要となりました。
2022年6月には、m3とのアカウント連携によるキャンペーンも実施されました。
2023年10月より、ログインに必要なIDがm3.comのアカウントに統一。すでにm3.comのアカウントを持っている方は、M2PLUSのアカウントとしても利用できます。
m3.comは医療従事者専用の情報サイト。記事の閲覧でポイントが貯まり、医師であれば月5,000円も目指せます。
まだm3.comに登録していないという方は、以下の記事もご参考ください。
2024年2月、ついにM2PLUSの名前もm3.com電子書籍に変更されました。
M2PLUSの名前も馴染みがあり、まだロゴには残っています。
m3.com電子書籍の使い方
実際にm3.com電子書籍を利用する手順を解説します。
- m3.comへ会員登録
- アプリのダウンロード
- 電子書籍の購入
- 書籍のダウンロード
端末へのダウンロードが済めば、オフライン環境でも利用できます。
m3.comへ会員登録
2022年3月からm3電子書籍の利用に、m3.comの会員登録が必要になりました。まだm3.comのアカウントを持っていないという方は、先にm3.comに登録しましょう。
m3電子書籍のサイトからも、m3の会員登録ページにアクセスできます。ただし、せっかくならm3紹介キャンペーンの利用がお得です。
m3.comでは知人医師紹介キャンペーンを実施中。既にm3.comの会員登録している医師から紹介用URLを送ってもらえば、特典として2,500円分のm3ポイントがもらえます。
もし周りに紹介してくれる医師がいないという方は、下記のリンクもご活用ください。私の紹介という形でキャンペーンの対象となります。
ここからの登録で2,500円
m3.comの登録方法についてこちらの記事で詳しく解説していますので、ご参考ください。
m3.comのアカウント作成が終われば、あとの作業は簡単です。すでにm3.comの会員の方も、次の手順でm3.com電子書籍のアカウントが作れます。
すでにm3.com電子書籍(M2PLUS)アカウントをお持ちで、連携していないだけの方は注意が必要です。新規にm3.comアカウントで新規登録を選ぶと、購入済みの書籍が読めなくなります。
「メールアドレスでログイン」を選択することで、回避できます。
専用アプリm3.com電子書籍(旧M2PLUS Launcher)のダウンロード
タブレット端末やスマホで書籍を閲覧する場合は、専用アプリ「m3.com電子書籍」(旧M2PLUS Launcher)が必要です。
アプリのダウンロードは無料です。計算機能も搭載しており、電子書籍を購入しない方でも使えます。手持ちのスマホに入れておくと便利です。
m3.com電子書籍で使える計算機能は次の通り。
- Posm,OG(Osmolar gap)の計算
- FENa(Na排泄分画)の計算
- FEk(K排泄分画),TTKGの計算
- 高Na血症での水分欠乏量の計算
- インスリンインデックス(I.I)の計算
- インスリン抵抗性指標の計算
- 推算GFR(eGFR)の計算
- Ccrの計算
- Ccrの計算(血清Crからの推測)
- 西暦和暦変
日常診療で役立つツールを搭載したアプリには、他に臨床支援アプリ「HOKUTO」があります。HOKUTOも利用料無料です。
HOKUTOは計算機能の更新頻度も高く、各種疾患のスコアリングも完備。m3.com電子書籍より充実しています。HOKUTOの詳細は下記記事もご参考ください。
電子書籍の購入
読みたい電子書籍はm3.com電子書籍の公式サイトから購入します。
アプリから直接購入することはできません。アプリ下部のストアを押すと、ブラウザが開きます。
書籍イメージ画像の右下に青や赤のマークが付いていますが、これは製品の仕様を示しています。
- 青色:アプリ版
- 内容をアプリ専用に最適化。スマホの小さい画面でも見やすい表示。
- 赤色:eBook版
- 書籍の体裁そのままの仕様。画面の大きい端末での使用が便利。各医学書へのリンクも利用できる。
eBook版はスマホの画面ではやや読みにくい印象です。アプリ版が増えてくれると、よりm3.com電子書籍の活躍の場が増えるでしょう。
端末に書籍をダウンロード
m3.com電子書籍アプリを起動して、購入した書籍を端末内にダウンロードしましょう。ここでは実際に「当直医マニュアル2022」をiPhoneで使えるようにしてみます。
- 右下の「その他」をタップ
- コンテンツの追加・更新をタップ
- 目当ての書籍をタップ
初回だけは、ユーザ情報をタップしてログインする必要があります。これで書籍を閲覧する準備が整いました。
複数端末での利用、機種変更時の操作
m3.com電子書籍で購入した書籍は、一つのアカウントで利用できる端末数に最大3台まで※という制限があります。また一部の製品については1台までのものもあります。
※2022年10月に利用端末の制限が、2台から3台に緩和されました。
端末利用制限が1台の書籍
- イヤーノート
- レビューブック・マイナー
- 内科学第九版~第11版
- 内科学症例図説
- ネッター解剖学アトラス原書第5版
1台しか利用できない医学書については、ダウンロード後にライセンスの有効/無効が切り替えられます。ライセンスを無効に設定すれば2台目にもダウンロードして使えます。ちょっと煩わしいですね。
機種変更時にはライセンス移行が必要です。変更前の機種で以下の操作を実行します。
- 右上のiマークをタップ
- コンテンツの削除をタップ
- ライセンスキーのクリアをタップ
コンテンツの削除は一括操作も可能です。また紛失・故障などで変更前の機種が操作できない場合は、m3.com電子書籍公式で対応してくれます。
m3.com電子書籍のお得な購入方法
m3.com電子書籍の価格設定は、基本的に通常の書籍と同じです。セット売りやポイント還元で若干の値引きはあります。
m3.comで貯めたポイントが使える
m3ポイントはm3.com電子書籍ポイントへ1pt=4.54円(22ptで100円分)の価値で交換することができます。TポイントやAmazonギフト券の1pt=4円よりさらに高い還元率です。
さらにm3.comカードを発行していれば、還元率は1pt=4.76円まで上昇。私もm3.comカード会員なので、上図のようにm3.com電子書籍ポイント100ptの交換に、m3ポイント21ptが表示されています。
交換申請してから交換が完了するまでの期間は、10営業日程度です。
m3.com電子書籍ポイントを利用するときの注意点
m3.com電子書籍ポイントは1pt=1円として利用できます。利用する際に次の条件があります。
- ポイント利用の下限:100円
- ポイント利用の上限:購入金額-500円
例えば5,000円の書籍を購入しようとしたときに、5,000pt所持していても利用できるのは4,500ptまでです。つまり、最低500円はポイントを利用せず支払う必要があります。
セット売りで10-30%お得
○○年度研修医セットのように、複数の医学書をまとめて購入すると10-30%OFFの値段で購入できます。
出典:https://www.m2plus.com
例えば2022年プレミアムセットは定価69,740円のところ、セット売り価格で63,800円と10%引きでした。
ポイント還元は2%+1%
書籍代の2%がM2PLUSポイントとして還元されます。毎月2、12、22日はM2PLUSdayとしてポイント還元率3倍のキャンペーンも実施中です。
2024年6月1日より、書籍代の1%相当のm3ポイントも付与されるようになりました。
アップグレード販売でポイント還元
「今日の治療薬」を始め、書籍によっては改訂版が次々と出版される医学書もあります。頻繁に更新される医学書は、「アップグレード販売」で少しお得に購入できます。
例えば「今日の治療薬2024年」は以前のバージョンを購入していれば、アップグレード販売で1,000ptのポイントバックを受けられます。
アップグレード販売の対象商品はこちらのリンクから確認できます。
科研費・施設経費での購入も可能
m3.com電子書籍では領収書や請求書の発行にも対応しています。この場合はポイントが付与されません。
プライム会員は毎月購入するなら検討
m3.com電子書籍では「プライム会員」という料金プランを用意しています。毎月購入するなら、ちょっとお得という内容です。
- 年会費4,074円
- 常時ポイント3倍
- 初回登録時1,000pt付与
- 毎月500pt付与
年間6,000分のポイントが手に入ります。ただ毎月もらえる500ptは月初めに付与され、当月内に利用しないと消えてしまいます。
お得に利用するなら、毎月の書籍購入が必要です。なかなか使いこなせる方は多くないでしょう。
m3.com電子書籍のキャンペーン
m3.com電子書籍では、年度の変り目にキャンペーンが開催される傾向にあります。
2024年4月にも新入職の医師限定でキャンペーンを開催。
- プライム年会費実質無料
- どんどんおとくにポイントアップ
- 研修医1年目の必読書ポイント3倍
過去ほどのインパクトはないかなという印象です。
2022年3月には、M2PLUSとm3.comが連携したことで、キャンペーンが実施されました。
出典:m2plus.com
M2PLUS4,000円分キャンペーン
✔期間:2022年3月-6月
✔最大4,000P付与
✔新規入会 or m3.comアカウント連携で1,000P
✔1冊目購入で+1,000P
✔2冊目購入で+2,000P
m3.comと連携して書籍を2冊購入すると最大4,000円とお得なキャンペーンでした。
出典:m2plus.com
2020年の年末年始にかけては、11月には初期研修医限定で紹介者に3,000円、登録者に1,000円分のポイントがもらえるキャンペーンの実施がありました。
m3電子書籍と他の媒体との比較
医学書を本ではなく、電子データとして管理するメリットは大きいです。電子化する方法には、自炊(PDF化)と最初から電子書籍版を購入する方法の二つがあります。
さらに電子書籍版の医学書を提供するサービスも複数あります。
サービス名 | 提供 |
m3.com電子書籍 | 株式会社エムスリー |
医書.jp | 医書ジェーピー株式会社 |
Kindle | Amazon |
Kinoppy | 紀伊国屋書店 |
mediLink | メディックメディア |
KnowledgeWorke | 丸善雄松堂株式会社 |
メディカルブックセンター | 株式会社メテオ |
VarsityWaveeBooks | 株式会社大学生協事業センター |
その中からm3電子書籍を選ぶべき理由をまとめてみました。
自炊は自由度が高いが取り込みの手間がかかる
医学書を自炊(PDF化)して取り込む場合と、電子書籍サービスで購入する場合のメリット・デメリットの比較です。
自炊 メリット | 電子書籍サービス メリット |
書き込みが自由自在 利用端末制限がない あらゆる医学書に対応 売却が可能 | 検索機能が優秀 購入してすぐに使える セールが多い アップグレード版がある |
自炊 デメリット | 電子書籍サービス デメリット |
検索機能の誤作動 取り込む作業が面倒 売却が手間 | 書き込み機能の制限 利用端末制限 取扱いのない医学書 売却不可 |
自炊は手間の分、取り込んだデータはPDFとして管理することができ、端末制限や書き込み制限を受けないことが最大のメリットです。
一方で、電子書籍サービスは購入してからすぐに使えるので、時間のない方におすすめです。
m3.com電子書籍と医書.jpを比較
医学電子書籍サービスの業界最大手は、m3.com電子書籍と医書.jpです。2つのサービスにも使い勝手に差があります。
m3.com電子書籍 | 医書.jp | |
操作性 | アプリ専用に改編 | やや読み込みがゆっくり |
自由度 | 書き込みが他端末に反映されない | 書き込みが同期される |
取扱書籍数 | 8,000冊以上 | 1万2,000冊以上 論文もある |
検索機能 | 串刺し検索が便利 | 動作がやや遅い |
端末利用制限 | 3台 | 5台 |
使えるポイント | m3ポイント | ケアネットポイント |
ともに優秀なサービスですが、以下のような使用目的から選ぶとよいでしょう。
m3.com電子書籍
外来や救急、ICUなど時間のないときにサッと調べたい
医書.jp
勉強時にゆっくり読み込みたい
m3.com電子書籍は、忙しいときの調べものに力を発揮します。
医書.jpの詳細については下記記事もご参考ください。
まとめ
医学書の電子書籍サービスを大手m3.com電子書籍を中心に解説しました。
m3.com電子書籍や医書.jpは購入してすぐに使えるので、医学書の電子版を試してみたいという方におすすめです。
専用アプリの完成度が高く、瞬時の調べものに向いています。とくに「ハンドブックやマニュアルを持ち歩くのが大変」という方にぴったりの仕様です。
m3.com電子書籍はm3.comのポイントが利用できます。毎月5,000円程度であれば継続的に稼げますので、医学書の購入費を抑えたいという方は、m3のポイ活でm3.com電子書籍ポイントを調達しましょう。
m3ポイントの貯め方は、下記の記事で詳細に解説していますのでご参考ください。